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東京交響楽団 名曲全集 第53回
2010年1月30日(土) 18:00開演
ミューザ川崎シンフォニーホール
リスト ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調
マーラー 交響曲第10番
(デリック・クック補筆完成版 第3稿第2版)
指揮 飯森範親
ピアノ ベンジャミン・グローヴナー
コンマス 高木和弘
ラゾーナの109シネマズで、のだめ映画7回目を観てから、
ミューザに乗り込む。
めちゃくちゃ久しぶりの演奏会っ!
もう渇望してました。生演奏。
ミューザのホールもお久しぶりで、客席入った瞬間、ホールの空間が愛しくなりました。
リストのピアノを弾いたベンジャミン君。
あなた、1992年生まれですよ。
もう、ついこないだじゃないですか(笑
リストの音楽に、果敢に挑んでましたよ。
なんかね、少年よ大志を抱け、っていう感じ。
10年後に聴いたら、また違っているのだと思うけど、
まったく、今、このときしか弾けない音色、に感じました。
で、アンコールでは、ショパンの歌曲「私のいとしき人」(リスト編曲ピアノ版)を弾いたわけですが、これが、ものすっごい繊細で。
ベンジャミン君は、繊細な音色を美しく弾くほうが似合ってるっぽい。
ピアノ協奏曲も、ショパンやモツだと、また違った印象を受けるんじゃないかしらーと思ったです。
で、休憩挟んで。
飯森さん、渾身のマーラーです。
マーラー10番を、初めて聴きました。
いや、事前勉強しようと自宅でも流してみたんですが、どうも、脳内に入ってこない。どうしても家だと、いろんなことしながら流し聴きになっちゃうから。
でもですね。
LA席から、指揮者がん見しつつ、演奏している各楽器を確認しつつ聴くと、これが実に面白い。
どうやらもともと私は、マーラーの美しくも、なかなか解決しない不穏で切ない旋律が好みに合っているらしく、最初のヴィオラのアダージョから惹きこまれました。
ホルン首席(のだめ映画のマルレメンバーでもあるジョナサン・ハミルさん)のソロも良かったし、コンマス高木さんのヴァイオリンも美しかったし、フルートも、クラも、オーボエも。ハープも、打楽器も、あー、書ききれないけど、なんだかみんな良かった。
天国と地獄の間。ため息の音型。
マーラーが楽譜に書き記した言葉たち。
憐れみたまえ、ああ神よ。なぜ私をお見捨てになったのですか
君のために生き、君のために死ぬ!アルムシ(妻・アルマ)
妻への叫びは、ffからppへ。デクレッシェンドして消えていく。
その、コーダの消えいく音色。
音が消えて、空気に溶けて、それすらも無くなっていくまで
飯森さんの指揮棒は空にいて、やがて静かに下ろされました。
そして、怒涛の拍手。ブラボーですよ。
もーーー、旋律も解説の言葉も、オタの妄想心を確実に突いてきます(笑
まあ、指揮棒が下ろされる前にフライングで拍手しやがった人がいましたが、小さな音だったので、ぎりぎり許す。
でかい音だったら、きっと殺意が沸いたことでしょう(笑
ところで、マーラー始まる直前。
飯森さんが指揮台に立って、いよいよ演奏が始まるっつータイミングで、2階LA席に遅れて入ってきたおばさん軍団。
遅れて入ってきたのみならず、ガタン!とか、ホール全体に響き渡る音を出しやがりまして、指揮台で集中していた飯森さんも、はっとして音の鳴った方を見上げました。
んで、状況を判断して、ヴィオラ隊に右手で、ちょっと待ってと静止し、再度集中しなおして、演奏を始めたのでした。
こらこら、と思うような軽いトラブルではありましたが、不謹慎ながら、こういうアクシデントのときの指揮者の対応を見られて、ちょっと嬉しい、などと思ったことは秘密です(笑
で、やっぱり演奏の間、思うのです。
この幸せな時間が永遠に続けばいいのに、と。
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